茶人 氏郷の茶碗
2013年08月20日
赤楽早船
利休七種茶碗の一つです。利休が茶会のために早船で運ばせたことから早船の名がついたということです。細川幽斎、古田織部が熱心に所望しましたが、結局利休は氏郷に贈っています。
氏郷は自らも大塚山に当時東日本最大の登り窯をつくり、天目茶碗を焼かせていました。天目茶碗は、織田、豊臣、徳川、蒲生など大大名にしか焼くことが認められていませんでした。その天目茶碗の中でも最上のものが、曜変天目茶碗です。「椀の中の宇宙」と称されているほどで、中国南宋時代のもので現在世界に3つしかありません。もし今それがオークションに出たら、100億円は下らないだろうといわれています。製法もこれまで不明でしたが、会津工業高校がその再現に成功し全国的に話題になりました。十楽ではその曜変天目茶碗を展示しますのでお楽しみに。